「花ちゃんのチョコ、今まで食べたどんなチョコよりも美味しいよ」 「そ、そんなことないよ!」 「そんなことある! 花ちゃんの作ったものなら、なんでも美味しいよ」 コウくんはやっぱり、だれかを喜ばせるようなことを簡単にさらりと言うんだ。 嬉しそうにチョコを頬張るコウくんを見ながら、ふと思う。 蓮とひかるちゃんとコウくんにチョコを渡せてよかった、って。 チョコを渡したいって思える存在がいるって、なんだか幸せだ。 1年前のバレンタインなんて、渡せる相手すらいなかったんだから。