【完】365日、君をずっと想うから。



嬉しくてこぼれる笑みをこらえきれないまま、スクールバックに大切にしまっていた箱を差しだす。



「はい……!」



「花の手作りチョコか」



蓮が箱を手に取り、目の高さまで持ち上げ、物珍しそうにカタカタと揺らした。



そして、私に視線を向け、

「不味かったら承知しねぇからな」

そう言って、いたずらっ子みたいにフッと笑った。



蓮が、笑った。



前みたいに、私に向けて笑ってくれた……。



ずっと、見たかったんだよ?

この笑顔を。



「うわ、なにニヤニヤしてんだよ」



「えっ? ニヤニヤ…してた?」



「一人でニヤニヤしてた。
なに考えてんだよ」



「なんでもないよーっ」



ゆるゆるになった頰を引き締めることなんてできず、私はさらに目を細めて笑った。



あぁ、私は蓮の笑顔を見ると、こんなにも安心するんだ。



こんなにも簡単に笑顔が移っちゃうんだ。



ずっと、この笑顔を見ていたい。



蓮が笑うたび、なぜかちょっとだけ泣きそうになって、胸があったかくなる。