「ごめん……。
やっぱり、迷惑だったよね……」
すっかり意気消沈し、項垂れて蓮の目も見られないまま、校門の方へと戻ろうとしたとき。
─── ぐいっ
後ろから腕を掴まれ、その力によって、私の足は動くことをやめていた。
そして、
「だれも貰わないとは言ってねぇだろ」
耳に届いた、蓮の声。
「え?」
思わずガバッと振り返ると、蓮が無愛想な表情を浮かべ、つっけんどんに手を差し出していて。
「ん。
しょうがねぇから貰ってやるよ」
「い、いいの?」
「いいから、早く寄越せよ」
「っ……」
私のチョコ、貰ってくれるなんて。
どの女子からもチョコを貰ってない蓮が、あの蓮が。


