と、そこでやっと思いだした。
ここにやって来た、一番の目的を。
スクールバックの中にしまった、秘密のプレゼント。
「ねぇ、蓮……!」
「ん?」
「あ、あのね、実は今日蓮にチョコ作ってきたの!
これからもよろしくねって意味で。
だから、貰ってほしいなーって」
「チョコ?」
「そう!
もうたくさんチョコ貰ってるだろうけど」
あははと冗談めかして言うと、そんな私に相反して蓮が呆れたような表情を作った。
「あぁ。
でも、『興味ねぇ』っつって、一個も貰ってねぇけど。
どいつもこいつも、チョコチョコ……。
バレンタインって、ほんとめんどくせぇ」
吐き捨てるような蓮の物言いに思わず絶句し、そして遅れてやってくる頓狂な声。
「……っ、え、えぇっ?」
うそ! 興味ない?
チョコに!?
しかも、バレンタインをめんどくさいって……!
これって、もしかして、もしかしなくても、遠回しに断られた……?


