「これで寒くねぇだろ」 「うん」 マフラーに顔を埋め、頷いた。 自然とこぼれた笑みが、目を細めさせる。 「蓮、ありがとう。 蓮のおかげであったかいよ、とっても」 蓮の甘い香りを残すマフラーが愛おしくて、両手でぎゅっと掴む。 と、蓮の手が伸びてきて、私の頭を乱雑に撫でた。 「ん。 風邪引くなよ」 腕の陰になって、蓮の表情を窺い知ることはできないけど、私は笑顔で頷いた。 「うんっ」