【完】365日、君をずっと想うから。



「キミ、すっげぇかわいいね〜」



「ちょっ、ハンパなく美人なんだけど!」



「ねぇねぇ、俺たちとカラオケ行かない?」



「へっ……」



気づけば、あっという間に5人に囲まれていて。



後ずさろうとしても、逃げ場がない。



どうしよう……。

これはまずい状況かも……。



この状況に焦りのせいか、手が微かに震える。



助けを求めようにも、辺りには通行人はいない。

人の気配すらない。



怖い……。



「ほら、行こ! カラオケ!」



私の恐怖心なんか他所に、ひとりの不良が無理やり腕を引っ張る。



「や、やめてください……っ」



抵抗しようにも、男の人の腕力に敵うわけもなくて。