【完】365日、君をずっと想うから。



「……蓮っ!」



校門を出て少し走ったところで、やっと蓮に追いついた。



息も切れ切れでやっとのことで上げた声を、彼は拾い取った。



白いマフラーを巻き、ポケットに手を突っ込んで歩いていた蓮が、ゆっくりとこちらを振り返った。



「花?」



あぁ、蓮だ。



蓮が驚いたように少し目を見開いて、黒目がちの瞳でこっちを見てる。

私を、見てる。



「久しぶり……っ」



膝に手をつき、はぁはぁ…とまだ荒い息を整えていると、驚きに染まっていた蓮の瞳は、やがて弧を描いた。



「たしかに久しぶりだな」



走ったせいでバクバクと騒がしかった鼓動が、蓮の視線を浴びて、さらに忙しなくさざめきだす。