【完】365日、君をずっと想うから。



それから、どれくらい歩いただろう。



春を迎えたばかりの空は、冬の名残りのせいかだんだんと薄暗くなってきた。



早く帰らなきゃいけないのはわかってるけど、家に近づくほどその足が重くなっていく。



……帰りたくないな。



憂鬱な気持ちを抱えながら歩いていたときだった。



「ねぇ、そこのキミ、どこ行くの〜?」



不意に後ろから声をかけられ、私は反射的に立ち止まった。



周りには人はいないから、私に声掛けたんだよね?



声がした方を振り返ると、そこに立っていたのは、高校生らしき5人の男子。



声を掛けた相手はやっぱり私だったらしく、みんな私を見ていて。



でも、見たこともない人たち。



5人のカラフルな髪色のヤンキー風な出で立ちに、思わずわずかに後ずさる。



この人たちが、私になんの用……?