「おいしいね、蓮」
チョコ味のソフトクリームを食べる蓮に笑顔を向けるけど、蓮の視線は私のソフトクリームに注がれていた。
「おい花。
溶けてんぞ、ソフトクリーム」
「え? どこ?」
「そこ」
「え? え?」
「だから、そこだって」
溶けてる部分を見つけられず、あたふたしていると。
「あ、落ちる」
綺麗な顔が近づいてきて、舌を出したかと思うと、蓮が私のソフトクリームをぺろっと舐めた。
その動作が自然すぎて、なんの躊躇いもなくて、一瞬理解できなかった。
「セーフ」
蓮はいたずらっ子みたいな笑顔を浮かべる。


