【完】365日、君をずっと想うから。



「花は家族の前に出ると、声が出なくなるんです。
それだけ、あなた達が作り上げた劣等感に苦しんでる。
そのことを家族に打ち明けられないで……」



「─── いい加減にしないか」



蓮の言葉を遮るように、お父さんの声が重なった。



怒りを抑えきれていないその声に、思わずビクッと肩が揺れる。



「ベラベラと勝手なことを。
そんなチャラチャラした格好して、なにが目的だ?
なにを企んでいるんだ?
毎日毎日押しかけてきて、私達は君みたいに暇じゃないんだよ。
まさか、私達家族に恨みでも持ってるんじゃないだろうな」



まるで自分に投げかけられた槍のように、お父さんの言葉が胸に突き刺さる。



やめて、やめて、やめて ─── ……



もう、我慢の限界だった。



……バンッッ



私は気づけば、勢いに任せてリビングのドアを開けていた。