「そ、そんなの……」 “絶対にいや!” そう言おうとしたのに、そんな私の顎をクイッと持ち上げ、 「拒否権なんてねぇから」 なんて、口答えでもしたら殺されそうな雰囲気で威圧的にそう言う向坂くん。 こんな状況じゃ、 「う、は、はい……」 と答えるしか、私には選択肢がなくて。 どうしよう……。 こんな怖い人の言うことを聞かなきゃいけないなんて…… いつまで? 言うことって、どんなこと? 私、どうなっちゃうんだろう……。 考えれば考えるほど、目の前が真っ暗になっていくのを感じた。 ◇ ° ◇