と、下げた視界の端に、お姉ちゃんお気に入りの金色のハイヒールの爪先が写った。
直後、降りかかってくる声。
「あんたさぁ、あのチャラチャラした男と知り合いなの?
毎日毎日お父さんが帰って来る頃になると家に押しかけてきて、ほんと迷惑なんだけど。
どうにかしてよ」
え……?
お姉ちゃんの言葉に、思わず顔を上げる。
お姉ちゃんに対する恐怖よりも、今は頭に浮かんだある人のことの方が心を大きく占めていた。
「つるむ相手くらい、花の頭でだって考えられるでしょ?
花達と、私が同類に見られたらどうしてくれんのよ」


