「……蓮……」
その温もりにもっと触れたくて、私の頰に添えられた蓮の手に、そっと自分の手を重ねる。
「花、」
名前を呼ばれ、涙に濡れた顔を蓮の方に向けると、眉を下げ悲しそうに顔を歪めながらも、蓮はまっすぐに私を見つめていた。
「なに……?」
すると蓮はたしかな揺るぎない声で、強い瞳をこちらに向けたまま、言葉を紡いだ。
「俺が花の声になる」
「え……?」
涙を堪えているようにも聞こえる掠れた声は、私の心にすっと入り込み、そしてドクンと心臓を鳴らす。
私の声に……なる……?
「俺が、助けてやる。
花の居場所を作ってやる。
これ以上、花につらい思いさせねぇから」
一瞬、思わず呼吸をするのを忘れた。
蓮の言葉が、胸の中に広がっていく。


