【完】365日、君をずっと想うから。



「なぁ花。
涙を流すことは、だれかに悪いことじゃねぇんだよ」



……これ以上涙を堪えることなんて、できるはずがなかった。



「ふっ、……う……」



ピンと張っていた気持ちが緩み、突然視界がぼやけたかと思うと、堰を切ったように涙が溢れて、それは止めどなく頰を伝う。



一度決壊してしまったら、もうセーブできなくて。



涙と共に、声が漏れた。



「……蓮、助けて……」



絞り出すような声は、ずっと私の心から出るのを切望していたかのように、口から溢れ出た。



「お母さんとお父さんに愛してもらいたいよ……」



ずっとずっと胸の中に隠していた、私の思い。



無視なんてしないでほしい。

私のことを認めてほしい……。



そしてなにより、愛してほしくて、たまらなかったの。



「うぅ……っ」



涙が止まらずうつむいて泣いていると、すっと腕が伸びてきたのが視界の端に写り、私の頰に温もりが触れた。



その指はそっと優しく私の涙を拭ってくれる。



蓮の手は、驚くくらいに温かくて。