「お父さんもお母さんも、大学の教授。
だから、ふたりからしたら、私は恥なんだ。
常に県内トップの高校にいて、トップの成績を修めていなきゃいけなかったのに」
ずっと
『花だけ出来が悪い』
そう言われていたけど、高校受験が決定的となった。
「高校受験をしてから、家の中ではみんな、私をいないものとして振る舞うようになった。
たまに話しかけられるとしたら、掛けられるのは、つらい言葉だけ」
『出来損ない』
『家族の恥』
『あんたなんて生まなきゃよかった』
『あんたには生きてる価値がない』
どんな言葉でも、言葉を掛けてくれるなら、まだ良かった。
だってそれは、私の存在を肯定してくれていることが前提だから。
そんなことよりも一番つらいのは、無視をされること。
存在を否定されることが、なによりつらかった。
お兄ちゃんもお姉ちゃんも弟も大事にされて、みんなと同じ空間にいるのに、私だけが存在を肯定されない。


