「ごめんね、こんな時間に……」
すると、私の下がった口角を上げるように、蓮がふにっと私の頰をつまんだ。
私の瞳に注がれる蓮の瞳は、怒っているように見えて、だけどどこか優しさを含んでいて。
「当たり前だから。
花が俺を必要とするなら、いつでも飛んでくるっつーの」
「蓮……ありがとう……」
あともうひとつ。
泣きそうになるのも、蓮のせい。
「で?
俺に話したいこと、あるんじゃねぇの?」
ポケットに手を突っ込み、私の隣に腰を下ろしながら、蓮がそう言った。
突然切り出されたその話題に、やっぱりビクッと心臓は揺れるけど。
逃げるわけにはいかないから。
私はうつむきがちに、肯定するため頷いた。


