恐る恐るメールを開くと、思わず私は息を呑んだ。 だって、 《今行くから待ってろ》 そこには、そう書いてあったから。 蓮、来てくれるの? 今から? 文字だけなのにすごく心強くて。 甘えていいかな、蓮の言葉に。 無意識のうちに送ってしまったあのメール。 だけど、蓮に会いたいのは、きっと私の本音だから。 だって、頭に浮かぶのは、蓮のことばかりなの。 私は意を決すると、さっき送信しようとしたメールを削除し、パジャマから私服に着替え、すっかり寝静まった家をだれにも気づかれないように忍び出た。