ただ言葉を投げつけられるまま、うつむき動かない花。



俺は耐えきれなくなって、庇うように花の前に立った。



「ちょっと待ってください。
俺はいくら責められてもいいけど、花を責めるのは、」



「なんだ、おまえごときが私に意見をするのか。
花がつるんでいる奴は、礼儀すらも知らないんだな」



「……っ」



花のことを言われると、言い返す術もなくて。



蔑んだ瞳をこちらに向けたまま、花の父親は再び口を開いた。



「とにかく、もう金輪際こいつと接触するな。
ただでさえ出来損ないだというのに、おまえみたいな害悪とつるんだら、どうなるかなんて考えたくもない」



「……」



俺は言葉を失った。



吐き気すらする。



こいつは……なにを言ってるんだ?