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校門を出たところで立ち止まる。



そして、振り返りざまきっと鋭い瞳を向けた。



「れ、蓮……?」



早足で連れてきたせいか息を乱している花は、俺の目を見るなり肩をびくっと震わせた。



花の瞳は、不安と困惑の色で染まっていて。



ちょっとくらい優しくしてやればいいものの、つい乱暴な接し方になる。



だって、あんなの怒らずにいられるかよ。



「花」



「は、はい……っ」



「あのさぁ。
合コンとか、のこのこついていってんじゃねぇよ」



なにを言われるものかと怯えた表情を浮かべていた花が、きょとんと目を丸くした。



「へ……?」