でも、私の視界に入るその顔は、あまりにかっこよくて。
直視できず、やっぱりそらしちゃう。
と、そらした視線の先に、私はテーブルの隅に置かれたペンダントのようなものを見つけた。
なんとなく見覚えがあって、私は頭に浮かんだ疑問を蓮に放っていた。
「これ、なに?」
つぶやくと、私が見つめているものに気づきいた蓮が「あぁ、」と声を上げた。
「懐中時計」
懐中時計かぁ。
それなら知ってる。
ボタンを押すとパカッて開いて、携帯できる時計のことだよね。
「蓮の?」
「まぁそんなとこ」
「へぇー」
手のひらに乗るほどの大きさの懐中時計には、とても細かく彫刻が施されていて、握れば粉々になってしまいそうなほど繊細で。
人間の手や機械によって作られた感じがしない。
人為的でも機械的でもなく、それはまるで、魔法の結晶みたい……。
蓮がこれを持っているなんて、ちょっと意外だなぁ。


