ドサッ ─── スクールバッグが床に落ちた音が、耳に届いた。 そして、背後でガチャンとドアが閉まった。 「……っ」 私は ─── 息をするのを忘れていた。 だって、蓮の腕の中に包み込まれていたから。 蓮の甘い香りに抱きすくめられ、思わず目を見張る。 心拍数が一気に上がり、心臓が張り裂けそうになる。 「……っ」 な、なんで抱きしめられて……っ。