胸に込み上げる思いを抑え、私は森永さんをしっかりと見つめて口を開いた。
「森永さん。
私もね、森永さんと同じ経験があるの。
根拠のない噂のせいで、友達がいなくなっちゃったんだ」
「……小暮ちゃんも……?」
驚きに満ちた森永さんの声は、掠れていて。
「だから、高校に入っても友達を作れなかった。
ううん、作らなかったの。
壁を立てて、だれとも話さないようにして。
でも……そんな私の壁を簡単に壊して、話しかけてくれたんだよ、森永さんは」
「……っ」
「私、浮いたっていいよ。
そんなことより、森永さんと一緒にいたい。
大勢じゃなくていいの、私は、森永さんとお友達になりたい」
「……っ、小暮ちゃん……」
それまでずっと張りつめていた声を震わせ、森永さんが顔を上げた。
やっと交わった瞳と瞳。
私を見るその瞳は、今にも泣きだしそうなほどに潤んでいて。
森永さんに伝えたいことはね、ひとつだよ。
「私と、お友達になってくれませんか?」


