「どうして、小暮ちゃんが……」
状況を呑み込めないといったように、小さな声でつぶやく森永さん。
私はぎゅっと手を握りしめ、口を開いた。
「森永さんとお話がしたくて」
すると、森永さんがふいっと視線を逸らした。
「話すことなんてないよ、小暮ちゃん。
見たでしょ? あの手紙。
あたし、小暮ちゃんと距離を置きたいの」
その声は、今まで私に向けてくれていた声とは違う、冷たく突き放すような声で。
ズキンと心が痛み、鼻の奥がツンとする。
「なんで……私が森永さんに釣り合わないから……?
でも私……っ「小暮ちゃん」
私の言葉を遮るように、森永さんがうつむいたまま低い声で言葉を吐き出した。
「……ねぇ、あたしがまわりの女子からなんて言われてるか知ってる?
すごく評判悪いの。
暴走族とつるんでるんじゃないか、飲酒喫煙もしてるんじゃないか、万引きなんて日常茶飯事なんじゃないか、って。
そんなの全部嘘なのに、みんな信じてる。
私の周りの友達も、みんな簡単に離れていっちゃった」
「森永、さん……」


