恥ずかしくなってうつむいていると、蓮が取り直すようにコホンと咳ばらいをひとつした。
「で、花はどうしたいわけ?
ひかるに伝えたいことがあるんじゃねーの?」
真剣さを取り戻した蓮の声に、私も背筋を伸ばし頷いた。
そして、自分の意思を表すように、蓮をまっすぐに見上げる。
「私……森永さんとお友達になりたい」
怖いけど、もうあの日の出来事から逃げたくない。
お友達になるのは、森永さんがいい。
いっぱい笑い合いたいし、たくさん話したいことだってある。
……森永さんと。
私の言葉に、蓮が目を細めて微笑んだ。
「なら、答えは決まってんじゃん。
行ってこいよ、森永んとこ。
で、さっきの言葉言ってやりなよ。
花の気持ち、ぜってぇ伝わるから」
「蓮……ありがとう!」
蓮の言葉は魔法みたいだ。
弱い私の心を、強く勇気づけてくれる。
私、踏みだしてみるよ。
今までならその場に立ち止まったままだったその足を、一歩前に。
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