「小暮ちゃんのお弁当、おいしそーっ!」
お弁当の蓋を開けると、反対側に座った森永さんが覗き込むようにして高い声を上げた。
「ほんと?
あ、ありがとう……っ」
「小暮ちゃんママ、料理上手なんだね!」
きっと森永さんからしたらなんてない言葉が、私にはズシンと心に重い石がのしかかったようで、思わず箸を持った手が固まった。
あ……。
「あ、えと……自分で作ってるの」
「へぇっ! 小暮ちゃん手作り!?
えらーいっ!」
感心したように、大きくくりっとした目をさらに丸くする森永さん。
褒めてくれたのはすごく嬉しい。
嬉しい、けど……この話はしたくないな……。
私は咄嗟に話題を変えるように、別の話を切り出した。
「そういえば、森永さんって、蓮と仲良いの?」
「蓮?
うん、中学からの友達!」
そっか、だから親しそうに話してたんだ。
あのときは早とちりしちゃって、申し訳なかったなぁ。


