母さんが風呂に行ってから

「今日はね、誠実の息子 堅実(ケンジ)の誕生日だったの
堅実と琉成は、高校からの仲良しで
あたし、琉成と疎遠になってたんだけど
堅実の部屋に遊びに行ったら、ばったり会って、堅実が亡くなった後ね
琉成が生まれた日の方が良いなって
お墓参りは、堅実の誕生日にしてるの
琉成が、来年は伊緒里と朔哉も誘って賑やかに友達の輪を広げようって」



花菜が話してくれた


「そっか……ごめん…疑って
堅実って…」

「付き合ってないから」

「ごめん… 花菜が好きすぎて、他の男の部屋に遊びに行ったなんて、嫌だ…」

「助けてくれたんだ…
親と上手くいかなくなって、病気になって
自暴自棄で……
堅実も同じ病気だなんて……
知らなくてさ……
今、前向きでいるのも、堅実のおかげ」


花菜がポロポロ涙を流す


「あたし、生きるのが嫌で、病院いかないわけじゃないからね
伊緒里… 
ずっとそばにいてね」


ちゅっ


「約束する」

「うん」


花菜が泣いてる間

背中を撫でて

「花菜が好き」

「うん」

「ずっと一緒にいような!」

「うん」 



なんで、疑ったんだろ?


どんなことがあっても花菜を離さない

そう、誓った


「伊緒里!花菜をイジメるんじゃないの!」


風呂上りの母さんが、勘違いして
ぷんぷん怒る


「志緒里~ 伊緒里が意地悪する~」

「してねぇだろ!!花菜!!」

「伊緒里!!さっさとお風呂に行きなさい」


女が2人、力を合わせたら

男なんて、弱いもんだ



「花菜~よしよし!!
もう、大丈夫よ~!!」




ま 2人が仲良くやってくれて

嬉しいけどな








今日は、2回もキスしたし!!!