「月見さ~ん!!」

「ん?」

俺は名前を呼ばれ、振り向いた…

そこには福田シンゴが手を振りながら走ってくる姿があった。

「おぉ!久し振りだな!福田!」

「月見さん…何してるんですか…?」

福田シンゴは俺の姿をドン引きの目で舐め回すようにして見ている。

「いや…時間なくてさ…。しかし、水橋さんと大杉に先を越されちゃったな…。」

「いや、そうじゃなくて!!」

「え?」

「その格好ですよ。乳首に洗濯バサミついてますよ。」

「あッッッ!!!!!」


最悪なことに、俺はパジャマで、乳首に洗濯バサミをつけたまま駅まで来ていた…

「ま、まぁ…人の趣味は自由ですし…。」

「………。」

「そんなことで月見さんを嫌ったりはしませんよ…だから元気だして下さい。」

「あ、あぁ…。今から東京まで何時間ぐらいかかるんだ?」

「そうですね…。今からだと、東京に着くのは夜になりますよ…」

「まぁしょうがないな…。あっそうだ!お前も着いてくるんだよな?」

「当たり前じゃないですか!!取り合えず話しは電車の中でしましょう。」

「あぁ…そうだな。」

こうして俺と福田シンゴは東京行きの電車に二人で乗ることになった。