直接、アランから聞いたわけではないけど、鈍い私でも分かる。


周りから見れば、わかるけど・・・


ファル様の様子を伺うと、暗い顔をして、タメ息をつくばかり。



当の本人は、アランから冷たくされてるし。


紅茶を一口飲むと、ファル様が口を開いた。



「今度のアランの休みの日に、城下に行く約束をしてたの」



話し出すと、再びファル様の目には涙が浮かぶ。



「でも、無理になったからって。もう3回目だよ?延期になるの・・・。少しだけでいいからってゆったら『そうゆうのは、他の奴にゆえよ』だってっ」



「そうだったんですね・・・」