パタン――… 「はぁ‥」 家に着くと同時にあたしは自分の部屋に駆け込んだ。 「自分の靴ぐらい片付けなさいっ!」 一階でそう叫ぶお母さんの声が聞こえたけど、今はそれどころじゃなかった。 机には無造作に散らばっている化粧品。 ベッドの上にはネックレスや指輪が散らばっていた。 「片付けてなかったっけ…。」 数時間前のことなのに思い出せない。 「もう…やだ。」 思い出したくなんてないのにさっきから頭に王子の顔が思い浮かぶ。 今は考えたくないはずなのにな…