「お前といると、ここからの景色も悪くないって思える」
ベランダの柵に寄りかかりながら、私の髪に触れるその手は風にさらされ少し冷えている。
「さっき言ってくれた事、すげェ嬉しかった。今日の俺の行動を許してくれとは言わない。謝っても償いきれないような事をした。でも…」
目を細めるそんなキョウヤの手を握ると
その色っぽい瞳が私を甘く見つめ、いきなり変わった真剣な眼差しに思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
「今日ほど、お前の側にいたいと思った事はない…」
「……………」
「こんなにも、誰かを離したくないと思った事もない…」
「……………………」
「何よりも、お前が愛しくてたまらないと…そう思った」
「……キョウヤ」
キョウヤの言葉一つ一つが私の心を潤わせていく。
私の全てを癒していく…
「ナオ」
「…ん」
「お前が卒業したら…俺と」
「………………」
「結婚してくれ」



