ようこそゲストさん
「ぼっちさいこーう。いえーい」
『今日は彼氏とデートなんだ!ごめん!』と、仲良しグループの3人から言われ、グループ内でたった1人の彼氏なしの私が取り残された。
毎年、うちの学校に飾られるツリーは、みんなが大通りの大きなツリーを見に行ってくれたおかげで貸切だ。
「彼氏彼氏って、なんで私だけ独り身なんだよー!」
誰もいないことをいいことに叫ぶ。
と、次の瞬間隣に大きな人影が見えた。
「なにしてんのお前」
声をかけてきたのは同じクラスの啓太。
「なんで啓太こそここにいるの。あんた彼女とデートじゃないの?」
「はぁ?彼女って誰だよ」
「清水さんが、今日は啓太とデート行く!って言ってたから」
「訳が分からんけど。付き合ってねーし興味もねーわ」
そう言うと啓太はジュースを渡してきた。
「ぼっちより、2人の方が最高じゃん?メリークリスマス」
冷たかったはずの心が温まった気がした。
想像もつかないような展開でとても面白かったです。最後らへんでは5年ぶりぐらいに泣きすぎて翌日の朝には目が腫れました。幸せな気持ちにさせてくれてありがとうございました。