「秋山君、この前の漫画の続き貸して?」
倉庫に着きプレハブ前でたむろしている集団へと近くと、一番手前にいる赤髪の子がこっちに振り向く。
「おう、良いよいいよ。ちょっと待ってなぁ」
そう言って鞄をガサゴソとあさると一冊の漫画を手渡してくれる。
男の友情とやらを熱く語っている漫画。そんなキラキラした世界だけを見ていると何だか少し気持ちが落ち着く気がする。
「ありがとう!」
最近ではソウや梶君、空き教室以外の人とも少しずつ話すようになった。
話すって言っても本当に少しなんだけどね…
どうにかしたいなら、今この現実を自分で変えなきゃとそう思ったから。
いつまでも誰とも関わらないなんてダメだと。
ソウにばかり甘えてられ無いと…思う。
だってソウはいつまでもずっと隣に居てくれるわけじゃない。
好きな人が出来て結婚していつかあの家を旅立つ時がくる。
だから私もちゃんとソウ以外人とも関われる人間にならないとダメなんだ…



