ケイゴの叫び声を最後に辺り一帯はシンっと静けさを広げる。
周りにはたくさんの人達がいるはずなのに、誰一人として声を出すものはいなくて…
この一連の出来事をただ唖然と見つめているようだった。
「…うっ…」
ノドをしやくり上げるように、漏れ出る声にならない声が苦しい。
頬を伝う涙からは熱が冷めてやたらと冷たく感じた。
「…クソッ」
私を抱きしめたまま頭上から聞こえてくる声は、ケイゴの悔しそうな低い声。
こんな状態にもかかわらず、ケイゴがこんなにも私の代わりに頑張ってくれたのに…一言もキョウヤに言えなかった自分の情けなさにもう訳がわからなかった…
「ナオ、大丈夫か」
その声はいつものふざけたような声じゃなく、先ほどの荒々しさとは違って優しく落とされる。
ケイゴのシャツを掴みびしょ濡れにしているにもかかわらず、怒るどころか優しく私を覗き込む彼は
「って…大丈夫なわけないか」
酷く辛そうな顔で眉を歪ませた。



