WOLF-孤独のその先-




お昼休み、ソウが持って来てくれたお弁当を食べながら自分の机に視線をうつす。




ずっと机に置いたままの携帯は一度も鳴っていないし、鳴る気配すらない。






授業中も机に出しといたけど鳴らなかった。
二限目には英語の先生にしまうよう言われたけど、鞄にしまうふりをしてまたこっそり机の上に出しといたのにメールも着信も来なかった。





昨日の今日で忙しいのかもしれない。
こっちから連絡するのもきっと迷惑だし




連絡来るまでこっちからはせずに待ってよう。





あまり考えずに待ってよう。






「ソウ」




「ん?」




バイクの雑誌を見ながらこちらにチラリと視線を向けるソウ





「今日駅前に出来たアイス屋さん行こうよ」




「アイス屋?」




「何か有名ですごく美味しいだってさ。それとも倉庫に行くから忙しい?」




美味しいモノを食べて元気を出さないと。
私が考えて悩んだところで何にもならないんだから。




さっきまで落ち込んでいて気持ちを上げるようにしてそうに笑顔を向けると





「じゃあ行くか」と言って小さく笑い返してくれる。




ソウは私に何かあった事に気がついている。それでもこうして何もないふりをして側にいてくれるソウの優しさが私には凄くありがたい。