「帰るぞ」
運転席からミラー越しにケイゴに言われてコクリと頷くと「何でお前がそんなに落ち込んでんだよ」と少し呆れたように言われる。
そりゃあだって…人が倒れたとなればそれが例え知らない人だとしてもキョウヤ絡みだからか落ち込んでしまう。
「お前が元気じゃねェと、誰がキョウ支えるんだよ」
ケイゴの言葉って何故か自然と胸にスッと入ってきて、そしてグサリと胸を刺していく。
いつもそうだ。いうだってそうだ。
それはあまりに確かな事で正しい答えで、何故そう感じるのかが分かった気がした。
ケイゴの言葉は人を凄く納得させる力がある。
やっぱり総長をやっていた事も関係しているのか、人を納得させ束ねられるような素質があるのかもしれない。
「…そうだね、そうだよね」
私がクヨクヨメソメソしたところで何にも変わらない。それどころかキョウヤを支える事も出来ないなんて馬鹿らしい。
だったらキョウヤを支えられるくらい心の強い女でなくちゃ。
キョウヤがもしも疲れたと感じた時、癒してあげられるような存在でありたい。
キョウヤが私にとってそうであるように。私もそんな存在でありたい。



