時計を見ると夜中の3時でまだ日が昇るまでにはかなりの時間がある。
「お前は明日ケイゴと帰るか?それとも今一緒に帰るか?」
黒いティーシャツを着ながらこっちに視線を向けるキョウヤの動作は少し急いでいるようで、私も急いで服を着る。
「一緒に帰る」
キョウヤがいないならここにいても仕方ない。それにきっと残った所でなんだか気が気じゃなくてソワソワしてしまいそうだし…
「そうか、悪いな」
さっきから何度も「悪いな」を繰り返してくるキョウヤは、きっとそれどころじゃないはずなのに私にばかり気を使ってくれていて申し訳なく思った。
こんな時、きっと本当なら私が気を使わないといけない立場なのに…
キョウヤはどこまでも優しくて私の事を考えてくれている。
確かにせっかくの旅行だっただけに、少しは残念な気持ちもあるけれどそんなのどうでもいいんだ。誕生日ならまた来年だって再来年だってある。
いくらだってどうにだってなるんだから。
けどキョウヤにとって今どうするべきかは凄く大切な事で、大事な事で。
だから私の事なんて気にする必要ない。



