倒れたってヤバいんじゃないだろうか、どういう経緯で倒れたからは分からないにしても、1つの組織の長が倒れるという事はとても大きな意味を持っているように感じる…
キョウヤは部屋の入り口から戻って来ると、その綺麗な表情を崩す事なく私の前へとしゃがみ込んだ。
「悪い、戻らないといけなくなった」
シーツにくるまったままの私に頭からスッポリと上着を着せて申し訳なさそうに謝るキョウヤ。
「あの…大丈夫なの?」
「詳しい事は分からねェ。でも頭が倒れた今俺が組にいないわけにいかねェ」
「うん、早く行った方が良いよ」
乱れていた私の髪を整えるようにして動かすキョウヤの手。
被せてくれた上着のボタンを止めながらキョウヤを見つめるとグレーの瞳がどこか揺れて見えた。
「ごめんな、せっかく来たのに」
「ううん、気にしないで」
「悪い」
「またいつか一緒に来よう」
「あぁ、そうだな」
キョウヤは申し訳なさそうに笑うと私から離れて脱ぎ捨てられた洋服を拾って手渡してくれる。



