WOLF-孤独のその先-




そんな私にキョウヤは優しい笑顔を見せてくれる。




緊張ともどかしさが入り混じるこの感情は何と呼んだら良いんだろうか。





キョウヤと一緒にいると初めての感覚ばかりで心臓が壊れそうになる。





キョウヤの大きな手が私の首元にそっと触れ、そして洋服へとかけられる。





スルリと自然に落とされたシャツにまたドキドキと胸が高鳴り出した。





こんな時どうしたら良いのかな分からない。




初めての時ってみんなどうしているんだろう。




そもそも普通は少女漫画とかを読んで勉強しとくものなの?でもそんな事考えたところでいまさら手遅れでどうしようもなくて




ガチガチに固まった私を見てキョウヤはふっと目を細めて笑う。





「やっぱお前可愛いすぎ」




こんな時にそんな事言われても余計に緊張するというだけなのに、目の前のキョウヤは余裕そうな表情で私を見下ろしている。




「笑わないで…緊張してるんだから…」





本当に笑い事なんかじゃない。どうしたら良いのかも分からなければ、何が正しくて合っているのかも分からない。






「大丈夫だ」





そう言って口角を上げたキョウヤは





「俺もめちゃくちゃ緊張してる」





私の手を握りしめると自分の胸にそっと当てた。





その瞬間伝わってくるのはドクンドクンと大きく音を上げる胸の鼓動。





「ドキドキしてる」





「当たり前だろ。好きな女抱くなんて初めてなんだよ」





「そうなの?」





「あぁ、こう見えていっぱいいっぱいだ」





余裕そうに見えたキョウヤは余裕なんかじゃなくて、私と同じくらい緊張していたらしい。




それがわかった途端、私の緊張は少しずつ緩んでほぐれていく。