「いえ…」
「名前何て言うの?」
「ナオです」
そろそろ帰ろうかと少しうつ向き加減に呟くと「ナオちゃんか」と言って男はまた甘い笑顔を見せる。
「俺はチヒロ、ナオちゃん服貸すからシャワー浴びてきな」
え?シャワー?
言われた言葉に反応出来ず立ち止まっていると、
「血まみれだからね」と言って寝室のクローゼットからスウェットとTシャツを取り出し手渡してくれる。
いやそうなんだけど、血まみれなのは分かってるけど
知らない人の家でシャワー?
しかも男の人の家で!?
それって大丈夫なの?どうなの?
そんな私の気持ちを察してか
「大丈夫だから、行っておいで」
何だかこの人の話し方はやっぱりどこか人を安心させる魔力があるのかもしれない。
私はコクンと頷くと、渡された服を持って浴室へ向かった



