その私の言葉に、キョウヤがどう思ったかは分からない。
私から見えるのは背中だけで、キョウヤの表情は見えないから。
目の前に広がる大きな紫色の花。
私はそれを右手で優しく触れる。
私が触れたのとワンテンポ遅れてキョウヤの背中がピクリと揺れた。
「綺麗な紫色」
人差し指をスッと滑らせそのお花をさわるようにして撫でる。
「テッセン」
「…このお花の名前?」
「あぁ」
「初めて聞いた」
テッセン。
キョウヤの背中に刻まれている花は、何処か見た事があるような気がするのに…その名前は初めて聞くものだった。
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