「急いで!」 その少し大きな声に、私は何だか無償の焦りを感じて思わず車へ飛び乗った。 「悪いんだけと、傷口押さえててもらっていい」 「あ、はい!」 運転席に乗り込んだ男の人が青いスポーツタオルを後部座席に放り投げて、それを掴むとすでに血だらけのパーカーの上からさらに押さえつける 私は一体こんな所で何をやってるんだろうか。 ソウのお母さんのお礼を買いに来たのに、こんな死にかけの人の腹部を血だらけになって押さえてる。