「なるべく早く帰ってくるから寝て待ってろよ」というキョウヤに手を振りしばらくした14時ごろ、やっと顔でも洗おうかと思い立ってベッドを降りる





家主のいない部屋をあんまりウロつくのも良くない気はするけど…顔くらい洗って良いよね。





やたらと高級感のあるドアノブを引くと、そこに広がるのはやっぱり無駄に綺麗でそして広々としたリビング。






「あれ、ナオちゃん起きて平気なの?」





あまりの突然の声かけに、思い切りびくりと身体が揺れた。







だって、てっきり誰も居ないと思っていたから。







「チヒロさん?」






私の名前を呼んだのはチヒロさんだった。



オシャレな食卓テーブルにはパソコンと資料が沢山置かれていて、その前に座っているチヒロさん。