だから街に出ていた。 少しでも一人じゃない空間にいたかったから。 「もっと言え、自分の気持ち」 低くて優しい声、綺麗なキョウヤの瞳の中に私が写ってる。 「ナオ、もうお前は一人じゃねェ」 そっと壊れ物をさわるように触れる熱い手、その手は私の頬に触れ包み込む。 「俺がいる」 キョウヤ…