でもキョウヤはそんな事忘れているのか不思議そうな顔をしてくる。 「初めてキョウヤの家に来た時借りたやつだよ」 「あぁ、あれか」 まるでそんな事あったか?と言わんばかりの表情を見せるキョウヤはどうやら本当に忘れていたようだ。 「やるよ」 「え?」 「お前にやる」 「良いの?」 「あぁ」 「ありがと」 キョウヤのパーカーをもらえるなんて嬉しい。 「着るね!」 「あぁ」 よほど私が嬉しそうにしていたのか、エレベーターに乗り込む私をキョウヤが可笑しそうに笑いながら見ていた。