パンッと、やけに乾いた音が夜の月空の下に響き渡り賑わうはずの駅前だというのに辺りはシンッと静けさを広げる。 「…ナオ」 そこでやっと私に気が付いたのか、キョウヤが私を瞳に写す。 キョウヤを引っ叩いた手が痺れて痛む、叩くってこんな感覚なのかと… それを繰り返すキョウヤの手は痛くないのかとか、麻痺しないのかと何だか無性に不思議な感覚に襲われたし、キョウヤが私の名前を覚えていた事にも何だか少し驚いた。