「近寄ると危ないぞ!」だとか「ちょっと押さないでよ!」なんて声が私に発せられたせれど、そんなの気にもせず小走り気味にキョウヤへと近づいて行く
人集りを抜けたところで、男の胸ぐらを掴んでいるキョウヤに向かって大きな声で叫んだ。
「キョウヤ!」
だけどそんな声もキョウヤには聞こえないのか、ただ目の前の男を殴り続けている
「キョウヤ!!」
届かない声、色のない瞳
私は後ろの野次馬達の声なんか無視して、今にも殴り振り下ろそうとしている暴れるキョウヤの腕を掴む
「キョウヤやめて!この人死んじゃう!」
この人だけじゃない、きっとキョウヤだってまだお腹の傷がちゃんとくっついていないはずだ。なのにこんなに暴れたらきっと傷口が開く



