君のいた席

髪を染めているワケでもピアスをしているワケでもないけど、腰パンしてみたり、やる気なさそうに足を投げ出して座ってみたり、いつも授業が終わるとすぐにフラフラとどこかへ行ってしまって、授業以外の時間はほとんど教室にいない奔放な彼。
彼も、この学校ではみだし者の1人。


「佐伯くん、ちゃんとまっすぐイスに
座りなさい。」

「佐伯、何だそのだらしないカッコウは?
ちゃんとせんか!!!」

廊下の端から端まで轟くような怒鳴り声。
シーンとした教室に響く不協和音。

また先生に怒られてる...

先生たちに目をつけられていて、彼の上に雷が落ちるのも珍しいことではない。

授業中にうろうろしたり、地べたに座ったりしないだけマシだと思うけど。授業中にはちゃんと教室で席についてるし。


はみだし者や目立ちたがりやが出て来た
とはいえ、周りは真面目っ子ばかり。
佐伯のような生徒は浮いて目立つ。
優等生タイプからは白い目で見られ、
煙たがられている。

私が彼を知ったのも、気になるようになったのも、彼が浮いていて異質な存在だから。
1学期の中盤まで名前すら知らなかった。