君のいた席


「お前、趣味悪くね?」

佐伯の後姿を見送っていると、斜め後ろから前原の声が聞こえた。
ニタニタした前原の顔が、目の端に映る。

失礼なヤツ!!!
成績でしか人間を評価できない、
成績に縛られたとでも言おうか、
そんなナルシストな奴に言われたくないし!

そんなヤツ、面白味も何ともないね。
ただのつまんない石頭じゃん。
数値なんかクソ食らえだ!

とか内心では思ったけど口には出さず、
その代わりわざと口をへの字にして睨みつけてやった。


型にハマってるのなんて、つまんない。
少しくらいはみ出したっていいじゃん?


誰に何と言われようと、私は佐伯が好き。
それが友情なのか、恋愛感情なのかなんて分からない。風のような彼への、単なる憧れなのかもしれない。でも、そんなことどうでもいい。