私はそう純林くんに釘を刺しといた



「早速なんすけど、ついてきてもらえるっすか?」



え?



今からなの?!



「今…?」



「急ぎっす。」



「わ、分かった。」



「んじゃ、行くっすよ。」



カフェから出て、少し歩いたところに止めてある純林くんの車に乗った



目的地に着くまで不安で仕方がなかった



あの家から出られるのは嬉しいんだけど
これから住む家はどうなんだろう



とか



家の人はどんな人なんだろう



とか、移動中ずっと考えていた



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暫く車に乗ってようやく目的地へと着いた




「ねぇ…、純林くん。」



「なんすか?」



「ここであってるの?」



不安になって純林くんに確認をとる



「勿論っすよ。」



純林くん、せめて嘘でもいいから否定してほしかった



「……きゅ、急用思い出したから帰るね!」



「ちょっと、餡子ちゃん!?どこに行くんすか?帰るつっても帰り方分かるんすか?」



「…分からない。」



「なら、行くっすよ。」



私は純林くんに引っ張られるようにして
中へとはいった



…いかにも、"極道"って感じの家に