「心を豊かにするには、どうすればいいの?」

「何よ、急に。」

ミンジーは胡散臭そうな目を向けて言った。

「いや、なんとなくね。」

「んー、お兄ちゃんが言ってたんだけど、美しいものに触れるのが一番で、次が人との出会いだったかな?」

「へー。」

「全ての経験が心に響き、音をつくる。」

昼食のサンドウィッチを頬張りながら、彼女はニコラスの真似をした。

「似てる!」

「だって、従兄だもん!」

「ふふふ、羨ましい!」